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Apr 10 2006
Antwerpen〜Brugge〜Antwerpen〜Hellevoetsluis
 
      

アントワープから西へ1時間半ほどバスを走らせて、世界遺産の街ブルージュへ行きました。
1302年のフランスとの戦いの時の市民の英雄、ヤン・ブレーデルとピーター・ド・コニングの像が真中に立つ
マルクト広場から観光が始まりました。州庁舎やギルドハウスが並ぶ広場の1角には、
11世紀末の十字軍のエルサレム遠征の折、フランドル伯がコンスタンチノープルから持ち帰って来たといわれる
キリストの血を納めた聖血礼拝堂があり、希望者は西フランドルに唯一残されているといわれる
ロマネスク様式の礼拝堂内部を見学しました。

 

   
聖母教会
   

次に行ったのが、ミケランジェロの聖母子像で有名な聖母教会です。
イタリア以外で出会うことは稀なミケランジェロですが、ブルージュの豪商によって買い入れられた作品だそうです。
優美さをたたえた美しい彫刻でした。

   

 
 
そして、定番の小船での運河巡りです。
最初、一斉に頭を引っ込めて橋の下をくぐった後は、日本語テープのガイドで、周りの建物の説明などを
聞きながら、中世の街並みが続く運河をのんびりとクルージングしました。
 

 
 
昼食は野菜スープの後、チコリとハムのグラタンが出ました。グラタンの見た目と分量には驚きましたが、
味は良くて、日本のほかの旅行社の団体でも賑わっているお店でした。
銘柄によってグラスの形が違うのがベルギー・ビールの面白い所です。

このお店でもう一つ驚いたのは、使用後にぐにゃぐにゃと一回転して清掃をするトイレの便座でした。
「技術は素晴らしいけどトップにはなれない国」というガイドさんの説明を思い出して、
「余計なことにエネルギーを注いでいるのじゃない?」と便座談義でちょっと盛り上がりました。
 

 
愛の湖
ベギン会修道院
   

昼食後、街を自由散策して、それぞれお土産などの買物の後、町外れのパーキング場所まで歩きました。

その途中にベギン会修道院がありました。
ベギン会の起源には、十字軍の遠征で残された女性達が生活を分かち合うために創ったもの、
リエージュの司祭が未婚女性や未亡人のために12世紀に設立したなど諸説あるようですが、
修道会に所属せず、俗世と接しながら敬虔な生活を営む女性の名称がベギンで、
彼女達が集団生活を営む共同体をベギン会と呼んだそうです。
フランドル地方に残る13のベギン会の建物が世界遺産に登録されています。

ブルージュのベギン会は1928年に最後のベギンが亡くなったあと、
ベネディクト会に買取られ、修道院として使われているそうです。
この修道院が撮影場所となった「尼僧物語」の主演女優オードリー・ヘップバーンは、
イギリス人の父とオランダ貴族の母のもとに1929年にブルュッセルで生まれ、少女時代の辛い戦争体験が、
ユニセフ親善大使として献身的に使命を果たした晩年につながっていったのだと言われています。

ブルージュが中世ヨーロッパの商業の中心だった時代の内港を仕切って出来たのが愛の湖です。
絵になる本当に美しい景色でした。

 

 
アントワープ港
   

5時40分頃アントワープに戻って乗船、再びオランダへ向けて出港しました。

この日の夕食はベルギー名産のホワイトアスパラガスに惹かれて、ビーフステーキをメインに選びました。
‘お吸い物’と書かれたスープは、ぬるくて無味で、インスタントお吸い物を薄めすぎた感じのもので、
私達のテーブルでは全く不評でした。メニューの工夫は買うとしても・・・・。

   
 
夜はベルギー・ビール講座がありました。講師は2班担当のM添乗員です。
古代メソポタミアから紀元前3000年頃エジプトへ伝えられたビールは、北方ヨーロッパのケルト人やゲルマン人にも
紀元前1000年頃に伝えられたと言われています。現在ベルギーには800種以上のビールが存在するそうです。
エール、ランビック、ラガーと大きく3つに分類されるビールを5〜6種類試飲しましたが、
もともとビール愛好者ではない私にはにがみ位しかわかりませんでした。
 

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