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Apr 12 2006
Rotterdam〜Keukenhof〜Den Haag〜Rotterdam
 
ロッテルダム  エラスムス橋          -IK-
   
      

オランダ第2の都市ロッテルダムは、第2次世界大戦でドイツ軍の爆撃によってほとんど焦土となりましたが、
「シャツを買うと既に腕まくりしている」という冗談があるほどの働き者のロッテルダム市民によって、
戦後、見事に生まれ変わった現代的な都市です。
世界一の貿易量を誇る港に建設されたコンテナヤード、ユーロポートの全長は37kmにも及ぶそうです。

朝食後、少し下船して、港周辺を歩いた時に目に付いたのは自転車の専用道路でした。
戦後の街の再生によって生まれた道路ですが、(アムステルダムでは車の中を自転車が走っていました。)
環境を大事にし、現実的、合理的といわれるオランダ人ならではの発想だと思われました。

 

   
   

オランダの観光といえば必ずイメージ写真に使われるキューケンホフ公園へバスで行きました。

実はこの公園見学をパスしても、シーボルトゆかりのライデンへ行きたいという思いがあり、
ロッテルダムからキューケンホフへ向う途中にあるライデンのどこかでバスから降ろしてもらう、
公園へ着いてからバスでライデンへ行くなど可能性を考え、
添乗員Yさんにも検討していただきましたが、高速道路からライデンの街は離れているし、
午後の予定のデン・ハーグ観光はパスしたくない、となると時間的にかなり厳しいことが分かり、
今回のライデン行きは断念せざるを得ないことになりました。

実はこの公園見学をパスしても、シーボルトゆかりのライデンへ行きたいという思いがあり、
ロッテルダムからキューケンホフへ向う途中にあるライデンのどこかでバスから降ろしてもらう、
公園へ着いてからバスでライデンへ行くなど可能性を考え、
添乗員Yさんにも検討していただきましたが、高速道路からライデンの街は離れているし、
午後の予定のデン・ハーグ観光はパスしたくない、となると時間的にかなり厳しいことが分かり、
今回のライデン行きは断念せざるを得ないことになりました。

15世紀にヤコバ男爵夫人のキューケンホフ(キッチンガーデン)だったことから名付けられたこの公園は
1949年に球根栽培業者の野外展示場として開園したものだそうです。
32haもある広大な園内は、毎年違うデザインで球根花が植え付けられ、3月中旬から5月中旬まで、
花の開花期間だけ開園されます。今回は温室から移植したチューリップだけしか見ることが
出来ませんでしたが、写真を見ても、カラフルに彩られた園内の様子はご想像いただけると思います。

   
   
バラやランを展示しているパビリオンや動物ふれあい広場(右のヤギは木柵の皮の食事中です。)、
ツゲの木で作った迷路、「とっとり花回廊」と書いてある未完成の日本庭園などのある園内を、
10時半から1時までゆっくりと自由散策しました。
   
   
見事に整えられた広大で美しい公園も、公園の外に広がる花畑の景色も、
本当に気持のよい素晴らしい所でしたが、実は、私が最もわくわくしたのは、
枯葉の中から顔を出した一輪のキクザキイチゲだったというのは内緒の(誰に?)お話です。

昨夜、船の厨房で添乗員さん達も一緒になって作って下さったというお弁当をお昼にいただきましたが、
お稲荷さんの味と形に当たり外れがあったというのは、これも、内緒のお話です。
   

 

デン・ハーグ市街
ビネンホフ(中央官庁が集っている所)

マウリッツハウス美術館
騎士の館
 
王宮や、国際司法裁判所、各国の外交機関が集まるオランダの政治の中心地、デン・ハーグへ行きました。
マウリッツハウス美術館へ行く前に、ガイドさんの案内で、トラムが古い建物群の間をぬって走る
少し雑然とはしていましたが、古都の風情を残した街中を見物しました。

その後、ウィリアム1世像のある広場から、重厚な門をくぐって、ビネンホフに入ると、
VIPの到着を待っている様子の一団がいましたので、立ち止まって見ていますと、
やって来たのは国連事務総長アナン氏でした。

国会開会式や国家的行事が行われるという「騎士の館」の横を通って、
ビネンホフの一角にあるマウリッツハウス美術館へ行きました。
オランダ古典様式で建てられたナッサウ伯ヨハン・マウリッツの17世紀の華麗な建物が美術館となっています。
 

 
パウルス・ポッテル 「雄牛」 レンブラント 「トゥルプ博士の解剖学講義」
 
ポッテル作の「雄牛」はオランダでは大変評価の高い絵画だそうです。
牛や羊、山羊などオランダ人の生活と共にある動物と、後に描かれているヤナギとカシの木が
オランダを象徴しているのだそうです。
国土を作っていった干拓工事にはヤナギは欠かせない材料でしたし、
(大きな石のクッションとしてヤナギを使う粗朶工法は日本の河川土木にも大きな影響を与えたそうです。)
根を強く張るカシは干拓地にとってたいへん大切な木だったのですね。

レンブラントの出世作といわれる「トゥルプ博士の解剖学講義」は人々の表情の表現が見事です。
有名な自画像のひとつにも出会えました。
 

 
「ディアナと妖精たち」 「真珠の耳飾りの少女」 「デルフトの眺望」
 

マウリッツハウス美術館にあるフェルメールの3作品です。

「ディアナと妖精たち」はフェルメールが歴史画を描いていた初期の作品で、優美で優しいディアナでした。

「真珠の耳飾りの少女」の物語は映画化され、一昨年公開されましたが、同じ班の中のお一人は
今までに見た映画の中のナンバー1だったとおっしゃっていました。(私は未見です。)
顔の角度、表情が何とも魅惑的です。

「デルフトの眺望」は見た途端、鮮やか過ぎる色に少し違和感を感じてしまいました。
でもこの絵が描かれたのは春の終わりか夏の朝で、私達が今回のクルーズの旅で見てきた港とは
光の量が違うのだということに気が付きました。中世の面影を残した美しい港に入港する度に
「まるでフェルメールの絵そのもの」と勝手に言葉に置き換えていたのが間違いのもとだったようです。
暗い雲と明るい空が水辺や建物に落としている影のコントラストが絵に深い奥行きを作り出していました。

 

 
ハーリングの店 マウリッツハウス美術館
 
ビネンホフ前の広場にオランダ名物の塩漬けニシン、ハーリングのお店がありましたが、
時間の都合で食体験は割愛して、バスでロッテルダムへ戻りました。
バスの車窓からみたマウリッツハウスの後側の佇まいも素敵でした。
 


 
船長主催 さよならパーティ
   

スコーンホーヘンへ向けてクルージングをしながら、船長主催のさよならパーティが開かれました。
レストランのスタッフに迎えられて展望ラウンジに集合して、
ヤン船長やNトラベルのスタッフ、チーム毎に登場してラウンジを1周する船員さんなど、
この旅を支えてくださった方々とのお別れを惜しんだひとときでした。
他班の添乗員さん達も引き込んで記念撮影をしたり、大盛り上がりの3班でした。

   
   
「船長主催」の最後の夕食は海の幸のグリル、アンガス牛のシャトーブリアンスタイル、
アジア風生姜ソースの海鮮やきそばがメインのチョイス・メニューでした。
コックさん達がろうそくをつけたケーキを持って、テーブルの周りを1周するという華やかな演出もありました。
(この光景に写っている横顔の男性がスケッチ作者のIKさんです。)
切り分けられたバターケーキはたいへん美味しかったです。最後にプチガトーも出されました。
   
   
夕食後は乗客のお1人が自慢の喉を聞かせたり、やはり乗客の方が作られたというリフォーム和服の
ファッションショー(女性添乗員や船スタッフがモデル歩き?をしました。)、M添乗員のマジックショーなどの
お楽しみ会で喝采の中に夜が更けて行きました。

スコンホーヘンに4時間ほど停泊した後、船は深夜、アムステルダムへ向けて出港しました。
 

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