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Feb 9 2004
Agrigento〜Enna〜Piazza Armerina〜Ragusa
   
++バスの車窓から++
シチリアは2億年前に地中海の海底から隆起した島だそうです。
そしてエトナ山が海底から噴出し始めたのは約60万年前のことと言われています。
バスから見える景色は石灰岩の山々が目立ちましたが、
ふりそそぐ太陽と火山灰に覆われた肥沃な土地には豊かな大地の恵みがあるようで、
街の市場では色鮮やかな野菜が所狭しと並べられているのを度々目にしました。
右側の写真のように(小さくて分かりにくいですが牛の牧場です。)時々牧歌的な景色にも出会いました。

 

++エンナ++
標高931メートルの巨大な岩山上の台地に作られたエンナはシチリアのほぼ中心部に位置するため、
‘シチリアのへそ’とか‘シチリアの展望台’と呼ばれている町です。
ロンバルディア城砦のピサーナ塔からの360度のパノラマは見事でした。
写真は左の遠望がエトナ山、右がエンナの町並みです。

昨年の同時期・同コースのツアーは雪のため城砦に登ることさえ出来なかったそうですから幸運でした。
時差、乾燥などにやられて風邪を引いてしまい、夕食をパスした昨夜の冴えなさを払拭してくれる眺望でした。
 



++ひとこま++
ピアッツァ・アルメリーナ近郊の森にある古代ローマの別荘(下の写真)の遺跡を訪ねた時のスナップです。
ウチワサボテンの実は食用にするようですが、今回の食事ではお目にかかりませんでした。
右側は食事中のねこ達。
乾燥は人間の喉にはきついですが、動物達には快適なようで毛並みがとてもきれいでした。

 

++カザーレの古代ローマ別荘++
この別荘は3世紀末かそれ以降にローマ皇帝の別荘として建てられたと言われていますが、
近年の発掘調査によると、猛獣貿易で財をなしたローマ貴族のものであるらしいという説を
ツアーでご一緒だった方から伺いました。
 発掘された建物の基部と床は写真のように透明の建材の屋根がつけられ保護されています。
3000平方メートルを超える広さの建物内には40以上の部屋があったようです。
神話や戦車競技、狩猟、日常の衣食住の生活などを題材とした床のモザイク装飾が
絨毯代わりだったというのですから驚きです。
石素材だからこそ、千数百年を経た今、遠い東の国の観光客の目まで楽しませてくれているのですね。
観光のハイシーズンには人の肩の間からしか見られないというモザイクを、
私達は12人でほとんど借切るという贅沢なひと時を過ごしました。
 



++アグリツーリズモ++
農園が経営する宿泊施設で田舎の自然体験をしようというのがアグリツーリズモと呼ばれるもので、
現在イタリア全土で7000を超す農家がこの活動に参加しているそうです。

 昼食に寄ったアグリツーリズモでは庭でとれた赤い果肉のオレンジを目の前でしぼって出迎えてくれました。
今回のツアーで最も美味しかったという評判の食事です。
写真は前菜。真中の白いリコッタチーズをパンにつけていただきました。
コロッケのようなものがアランチーナという揚げおにぎりのようなもの。
オリーブ、サラミ、モッツァレーラチーズが並んでいます。メインは鶏と豚肉料理でした。
自家製の新鮮な食材を使ったお料理が美味しくない筈はありませんよね。
 

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