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Feb 12 2004
Taormina〜Catania〜Taormina
   
++ベッリーニの生家++ ++ヴェルガの生家++
カターニアは人口37万人のシチリア第二の商業都市です。
17世紀末の震災後、バロックとロココ様式で再建されたカターニアの中心街を少し歩きました。
この旅行中初めて降った雨は歩き始めて間もなく止み、「このツアーだけで運を使い果たしたくない。」と
添乗員のUさんが嘆くほど?お天気に恵まれたツアーになりました。

 写真はこの街が生んだ有名な音楽家と作家の生家です。いずれも中は博物館になっているようです。
‘パスタ・アッラ・ノルマ’という茄子とトマトとリコッタチーズのパスタは
ベッリーニの代表作‘ノルマ’に因んだものだそうです。
ヴェルガの作品は‘山雀’が‘尼僧の恋’(ゼフィレッリ監督)、‘マラヴォリア家の人々’が
‘揺れる大地’(ヴィスコンティ監督)というタイトルで映画化されたり、オペラにも使われているとか。
カターニアの空気を思い出しながら、いつかビデオを楽しみたいと思っています。

 

++ローマ象の噴水++ ++魚市場++
ドゥオモ広場にあるエジプト由来のオベリスクとローマ時代の象の噴水。
象はエトナ山の黒い熔岩で出来ていて、知恵のシンボルと言われています。
エトナ山に顔を向けて設置されているそうです。
 広場近くの魚市場にはカジキマグロ、サバ、イワシ、イカ、エビ、タコ、ウニ、カキなどお馴染みの魚介類の他、
エイやシャコなども売られていました。それにしても、ここも男の人ばかりです!

 

++ドゥオモ++ ++聖アガタ祭りの山車++
11世紀の終り、ノルマン時代に聖女アガタに献じられた大聖堂。
1693年の震災後、ヴァッカリーニによって再建されたそうです。ベッリーニもここに眠っています。
ドゥオモ右手に少し写っているのが市庁舎です。
 2月5日はカターニアに生まれ、キリスト教に殉教した聖アガタ(火災防災の守護神といわれる)の日で、
その日から続くお祭のミサが行われていたり、プロセッション(行列)に使う山車も見ることが出来ました。
コンスタンティノープルからアガタの遺体が届いたのが夜だったので、
今も‘パジャマ姿’で山車を引くのだそうで、白いスモックのような洋服姿の人達を見かけました。

 




++イソラ・ベッラ++ ++グラン・アルベルゴ・カパタオルミーナ++
映画‘グラン・ブルー’の撮影場所になったタオルミーナのイソラ・ベッラ(美しい島)とホテルです。
 本当は明日の午前中の予定だったカターニア観光が、帰国便が半日早くなったことに伴い、
今日の午前に変更になったため、タオルミーナのフリータイムが少なくなり、
フニクラ(ケーブルカー)で海岸まで降りて行くことも出来ず、展望台からのグラン・ブルー体験となりました。
18世紀から地中海有数の観光地といわれるだけあって、景色が美しいだけではなく、
古い観光地としての落ち着きがあり、ゆっくり滞在したいと思わせる素敵な小さな街でした。
(大型観光バスは町に入れないので、マイクロバスに乗り換えてホテルへ行きました。)
 
++4月9日広場++ ++リュウゼツラン++

タオルミーナは標高400メートル近いタウロ山の中腹に作られた町で、
山頂には古代のアクロポリスであった城砦が見えます。
さらにその上、標高529メートルのモーラ山の切り立った断崖にはカステルモーラという町があり、
マイクロバスに乗って狭い山道を上り、360度の眺望を楽しんだ後、
バールでアーモンドワイン(甘いデザートワイン)を試飲しました。

 ガリバルディのタオルミーナ来訪を記念した4月9日広場はメインストリートのウンベルト通りにあり、
海側には眺望のよいテラスもあって、人々の格好のたまり場所のようでした。
ちょっと異様な姿ですが、葉だけではなく、花も舌のようなリュウゼツランを時々見かけました。

 
++ギリシャ劇場++ ++ダイヤモンド・エトナ++
シクリ人の集落であったタオルミーナはシラクーサのディオニュシオスによって前4世紀半ばにギリシャ化され、
前3世紀に建造されたギリシャ劇場は、2世紀にローマ人によって円形闘技場に改造されたそうです。
ギリシャ劇場とエトナ山と海をセットにした絵葉書のような絶景を是非自分のカメラに収めたかったのですが、
残念なことにエトナ山は雲の中から出て来てくれませんでした。
でもフリータイムの夕方、寒くなったので、厚いコートを取りに戻ったホテルのテラスから、
偶然にも山頂に陽が落ちる所を見ることができ、昼間の残念を取り返した思いでした。

 


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