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3 Sept 2007
Safranbolu~Istanbul

朝5時過ぎに夜明けの空気を突き破るようなアザーンの音で起こされてしまいました。
ミナレットのバルコニーに聖職者が立つのではなく、録音テープを拡声器で流すだけでは、
敬虔な祈りを捧げる気にはならないのではないかと思いますけれど・・・。
6時過ぎには空が明るくなり、この日も又よいお天気となりました。


土壁の民家
新市街

チャルシュ広場
カズダー・ジャミイ

朝食後の散歩で、町の中心とは反対の方へ行くと、化粧漆喰を塗らない土壁のままの民家が増えていきました。
こういう鄙びた味わいにも捨て難い魅力を感じます。
谷をはさんで2kmほど離れた新市街も家屋の色が統一されていて、美しい景観でした。
適当に坂を下って行くと、自然と中心の広場に入ってしまう町のスケールにくつろぎを感じた朝のひと時でした。


ホテル前に集合 銀行前

8時半にセリビリ・ホテルⅢの前に集合し、徒歩で町の観光に向かいました。
珍しく男女混じった老人達が朝から集まっていたのは、銀行へ年金を受け取りに来ているとのことでした。
銀行建物前にも10人余りが立って待っていました。

アラスタ・バザールを抜け、かっての隊商宿ジンジ・ハヌ(下段右側の建物)を見ながら、
中央政府から派遣された官僚が住んでいたという1727年建造の家、カイマカムラル・エヴィへ行きました。


 
カイマカムラル・エヴィ外観

元は馬小屋だった1階には民具などが展示されていて、そこで靴にビニール袋をかぶせて部屋に入ると、
2階のセラムルク(男性の部屋)、ハレムルク(女性・召使の部屋)、
3階のハレムルク、主人の部屋、子供部屋、台所など部屋毎に人形を使って当時の生活を再現していました。
下段中央の戸棚は回転式で、女性が顔を見せることなく、セラムルクへお料理を出す構造になっています。
右側は主人部屋のお風呂ですが、ちょっとリアル過ぎの感も・・・・。
黒檀(違う色に見えますが・・・。)の造り付け家具、壁利用の収納などとても機能的に出来ている室内でした。



外へ出ると赤ちゃんを抱いた若い女性が達者な日本語で話しかけて来ました。
カイマカムラル・エヴィの隣でペンションを経営する親娘(後姿がお母さん)で、
日本語は旅行者から覚えたとのことでした。東京へも行ったことがあると話していましたから、
観光業で成功している一例かもしれません。



 
キンジレリ・エヴィ 熱心にメモを取るO添乗員さん

1884年に建てられた豪商キンジレリ・エヴィの店を覗いたりしながら、アラスタ・バザールに戻り、
30分フリータイムが取られましたので、天然シルクの垢スリやナッツ割りなど小さな買い物をして過ごしました。

集合場所のキョピュルルメフメットパシャ・ジャミイの庭で旅仲間を待っている間、
ガイドのツゥレイさんの日本語で1つだけ気になっていた口癖?の「皆様に見せてくれます」は、
「お見せします」が正しいと話すと、「13年間、誰も教えてくれなかった。」とちょっとショックを受けた様子でしたが、
「ありがとうございます。」と手帳に書き込んでいましたので、お節介ではなかったのだろうと思います。
前日、他の方が日本食をツゥレイさんに渡しているのを見て思い付き、
私達も日本から持って来たカップ麵をご主人の好物だというツゥレイさんにもらっていただくことにしました。



 
フドゥルルックの丘

 

フドゥルルックの丘から旧市街の眺望を楽しんでから、11時10分頃、サフランボルを後にしました。
これからは一路西へ300km余り、イスタンブールまでひた走ります。


製鉄所などの車窓風景

お昼過ぎ、ドライブインでランチを取りましたが、この日は旅行社Fixのナス料理がメインでした。
アイラン売りのお兄さんがとても暇そうにしていました。


サパンジャ湖 枯れたトウモロコシ畑

久々に車窓に見た水風景はイスタンブールから110km程に位置するサパンジャ湖で、
イスタンブールの人々のレジャー湖ということでした。
高速道路のサービスエリアでひと休みをしたらいよいよイスタンブールです。
今夏のトルコは旱魃だったため、立ち枯れと見受けられるトウモロコシ畑がしばしば車窓にみられました。



4時頃左手にマルマラ海が見えてきました。


 
 
5時10分過ぎボスボラス大橋を渡橋し、ついにアジアからヨーロッパに入りました。
海岸沿いの道は地理がよく分り、旅の実感が増して、わくわくしてしまいます。


ガラタ橋

24時間渋滞していると言われるイスタンブールですが、比較的順調に旧市街へ入りましたので、
30分ほどマルマラ海沿いの魚市場でフリータイムが取られました。
バラエティ豊かな魚が並んでいる市場で、日本人の男の子達が名物のサバサンドを買っていました。



 

夜が更けるととても賑わいそうなレストラン街で、前菜、イカのリング揚げ、焼いたサバなど
海の町らしいメニューで6時半から1時間半ほど旅の最後の夕食を楽しみました。



 

8時過ぎにHOTEL PRINCEにチェックインし、希望者だけでO添乗員さんとライトアップされた
ブルーモスクとアヤ・ソフィアを見に行きました。
ホテルのロケーションが幸いした夜の45分程の散歩となりました。


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