クレムスは5万年前に人類が住み着いたという起源を持ち、オーストリアが異教徒の侵入を防ぐ東方辺境
(オストマルク)と呼ばれていた10世紀末にはオーストリアの中心であった街です。
ワイン、穀類、鉄などの交易で栄えたクレムスの当時の人口は、ウィーンとほぼ同じ2万人だったそうですが、
オーストリアの領土の拡大と共に、王宮もウィーンへと移されて行き、
現在のクレムスの人口は3万2千人、ウィーンのわずか50分の1だそうです。
朝食後、船を下りて川べり沿いを散歩すると、花を持って万聖節のお墓参りに行く人達に出会いました。
花屋さんの店先で時々見かけた檜の葉に松ぼっくり、芥子ぼうずなどのアレンジメントは、
この季節をお祝いする飾り物でしょうか。
ヨーロッパの街を歩くと、マンホールのふたにまで歴史が感じられて、ふと足を止めてしまったりします。
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