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Nov 2 2006
Durnstein〜Melk〜Grein
 
 
朝起きると、今年初の寒波が初雪をもたらしたようで、あたり一面がうっすらと雪化粧をしていて、
黄葉と雪のハーモニーがまた格別な美しさでした。
セレナーデ号(後姿)は9時にデュルンシュタインを出航しました。
 

   
デュルンシュタイン リチャード獅子心王の像
   
ブルーの塔が美しいバロック建築、15世紀創立の聖堂参事会員修道院の前を通り過ぎ、
山の上には昨日登ったケーリンガー城址が見えました。
川沿いにはリチャード王像が立っていて、人気のほどが窺われました。
   
ヴァイセルキルヘン
シュピッツ アックシュタイン城
シェーンビュール城 メルク修道院
   
セレナーデ号は通常、上り15〜16km、下り22kmの平均時速で運行するそうですが、
この朝は11km余りのスピードで、ドナウの景勝地ヴァッハウ渓谷をゆっくりと上って行きました。

グリューヴァイン(ホットワイン)やコンソメスープのサービスを受けながら、
今回のハイライトともいえる風光明媚な区域のクルージングを楽しみました。
寒過ぎて屋上デッキに長時間いることは出来ませんでしたが、
この冷たい空気が景色を一段と冴えさせていると思うと、これも幸運と思えるようでした。
写真の色調がまちまちなのは、逆光、雲の動きが速い、腕が悪い・・・などの理由だと思いますが、
美しいドナウ河の空気を少しでもお伝えできていたら、うれしい限りです。
 

   
メルク修道院
修道院入口

東ファサード
西ファサード
「正義」 「勇気」 「賢さ」 「節度」
修道院からメルク市街を展望 メルクの街
   

船でランチを取った後、2時ごろ下船して、メルク修道院へ行きました。
バーベンベルグ家のレオポルトT世がベネディクト派の修道院を建てたのを始まりとするメルク修道院は、
トルコ来襲、30年戦争、ペスト蔓延などが落着し、自信を取り戻したハプスブルク家が、
王家の威信をかけて建築したといわれる18世紀バロック建築の至宝と賞される建物で、
カトリックの勝利を謳い上げながら、壮大華麗な姿でドナウを見下ろしていました。


東側ファサードを抜けると「高位聖職者の庭」へ出ました。
この庭の四方を取り巻く聖職者館の屋根のフレスコ画は、それまでのものが風化して修復不能となったため、
1988年にコンペを行い、それを勝ち抜いたウィーンのペーター・ビショーフによって制作されたもので、
バロックの精神を損ねないモダンさが評価されているようです。
その後、修道院内に入り、大理石の間や図書館、教会などを見学しました。

修道院を出て、K夫妻と私達はバスで船に戻る人達と別れ、街を散策した後、林の中を歩いて船に戻りました。
夕方になって寒さが一段と増したようでしたが、少し足早に歩くとそれも気にならず、快い散歩となりました。

   

 
 
夕食は和風ビーフサラダとイカの野菜ピラフ詰め、又はローストポークでした。
今回の旅はお酒を飲む方が少なく、ワイン・ボトルをシェアするという機会がなく終ってしまいました。
グラスワインは南アフリカ・ワインのことが多かったようです。

夕方6時前にメルクを出航した船は、9時半頃グレインに到着しました。
 

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