高速道路で一路南下、ボルドーへ行く途中、オルネーのロマネスク教会へ寄りました。
このサン・ピエール教会はかっては巡礼路教会として賑わい、人の往来も多かったそうですが、
今は周りに置かれた石棺や糸杉が荒涼とした印象を与える村はずれの教会という佇まいでした。
この教会の装飾彫刻は、中世職人の技の粋を集めた教会文化の収斂といわれる傑作だそうですが、
このツアーで何箇所目の‘サン・ピエール’教会になるのでしょうか、私達のツアーの人達の興味は
今ひとつ盛り上がらない様子でした。
西門の油がなくなったランプを逆さに持った‘愚かな乙女’とランプの光を保つ‘賢い乙女’が彫られた帯状彫刻、
逆さ十字架のペテロ像や内部の柱頭彫刻など、美術書で見覚えがあったものをカメラにおさめて、
30分ほどの滞在で教会を後にしました。 |