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 祖谷渓  
        MAY17-18  2004

 

 
土讃線が四国山脈を横断する吉野川に沿って走るあたりが、
大股で歩いても小股で歩いても危ないといわれる渓谷の大歩危、小歩危です。
この所降り続いた雨で川が増水し、結晶片岩が水蝕されて出来た奇観を観る川下り遊覧船は
残念ながら欠航でした。

 大歩危駅から車で15分の所にある祖谷渓(いやけい)温泉へ行って来ました。
若者定住プロジェクトで第三セクターが建てたという村のホテルは秘境の湯というにはモダン過ぎましたが、
お料理、車での送迎サービスなどはなかなかのものでした。



 吉野川支流の祖谷川沿いの山あいに残る平家屋敷。
今は歴史民俗資料館として一般開放されています。
当家のご先祖は安徳帝の御典医として宮中に仕えた堀川内記という方で、平家滅亡の折、
残党と共に祖谷に入山し、豊富な薬草を採集して医業を施しながら、神官も兼ねていた方だそうです。
現在は20代目の当主。平家由来の宝物、歴史資料、民具などが数多く展示されています。


 
平家の落人が都を偲んで、この側で琵琶を奏でたといわれるびわの滝と祖谷川です。
このあたりは日本三大秘境と呼ばれるそうですが、名物にうまいものなし、三大に嘘多し、でしょうか。
‘いや’、車道のない時代には、ここがとてつもない秘境であったことは間違いないと思われました。


 
祖谷川にかかるかずら橋です。
これも日本三奇橋だそうで、1000メートル級の高山に自生するシラクチカズラで作られています。
昭和30年に重要民俗文化財の指定を受けてからは、3年ごとに架け替えをしているそうです。
「くものゆ(糸)のごとく 風も吹かんのに ゆらゆらと」と昔のようにはゆれないワイヤー補強の現代橋ですが、
14メートル下の渓谷美を楽しむ余裕はないまま45メートルをやっと渡り切りました。




安芸市        May19 2004

 
高知市から東に40キロに位置する安芸市は両親の出身地なので、帰省の度にお墓参りに出かけます。
阪神タイガーズの春季キャンプでお馴染みの地名かもしれませんね。
 左の写真は土佐藩家老の五藤氏の安芸城跡です。中には歴史民俗資料館や書道美術館があります。
右側は土居廊中と呼ばれるかっての武家屋敷の家並みで、
ウバメガシ、土用竹の生垣に囲まれた静かな佇まいを今に残しています。


 
内部を開放している武家屋敷。幕末の頃の建築と言われています。
塀重門と呼ばれる二重の門が珍しいようです。

 
10数年前でしたか、「のんちゃんの夢」というNHK朝ドラの舞台になったことがありますので、
この時計台に見覚えがある方がいらっしゃるかもしれませんね。
明治20年に、地主が村人の為に独学で作った櫓時計で、のら時計と呼ばれています。
火の見櫓といい、本当に懐かしい日本の田舎の風景が残っている一画です。


 
道端で人に見向かれもせず、ひっそり咲く踊子草。
右側の民家脇の用水路はかってはメダカやドジョウが泳いでいたものですが、
改修工事が行われ、生き物が住めないような急流になっていました。
でもこの民家では、今でも水を敷地内に取り込んで(水の出入口が分かりますか?)
野菜洗いなどに利用しているようです。
用水脇の道路は、車の免許取りたての頃の私には恐怖の道でした。
高知の家を出る頃から、すれ違いの車に出会わないことを願っていたものです。


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