土讃線が四国山脈を横断する吉野川に沿って走るあたりが、 大股で歩いても小股で歩いても危ないといわれる渓谷の大歩危、小歩危です。 この所降り続いた雨で川が増水し、結晶片岩が水蝕されて出来た奇観を観る川下り遊覧船は 残念ながら欠航でした。 大歩危駅から車で15分の所にある祖谷渓(いやけい)温泉へ行って来ました。 若者定住プロジェクトで第三セクターが建てたという村のホテルは秘境の湯というにはモダン過ぎましたが、 お料理、車での送迎サービスなどはなかなかのものでした。
吉野川支流の祖谷川沿いの山あいに残る平家屋敷。 今は歴史民俗資料館として一般開放されています。 当家のご先祖は安徳帝の御典医として宮中に仕えた堀川内記という方で、平家滅亡の折、 残党と共に祖谷に入山し、豊富な薬草を採集して医業を施しながら、神官も兼ねていた方だそうです。 現在は20代目の当主。平家由来の宝物、歴史資料、民具などが数多く展示されています。
祖谷川にかかるかずら橋です。 これも日本三奇橋だそうで、1000メートル級の高山に自生するシラクチカズラで作られています。 昭和30年に重要民俗文化財の指定を受けてからは、3年ごとに架け替えをしているそうです。 「くものゆ(糸)のごとく 風も吹かんのに ゆらゆらと」と昔のようにはゆれないワイヤー補強の現代橋ですが、 14メートル下の渓谷美を楽しむ余裕はないまま45メートルをやっと渡り切りました。
[高知P1]