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Oct 11 2005
Toulouse〜Cahors〜Saint-Cirq Lapopie〜Rocamadour
   
 

9時にトゥールーズのホテルを出発、北へ1時間半余りバスを走らせてカオールのワイナリー、
シャトー・オート・セールへ行きました。
このあたりの石灰岩の地質に合ったぶどう、オーセロワ(マルベック種)で作るカオールのワインは、
タンニンが多く、こくのあるフルボディで、色が濃いことから‘黒ワイン’とも呼ばれています。
19世紀にフィロキセラの被害を受け、衰退していたカオール・ワインは、1971年にA.O.Cの認定を受けてからは
昔の名声を取り戻すべく、美味しいワイン作りに力を注いでいるそうです。

シャトー・ガイドのファビオさんの時々怪しくなる英語を、ドライブ旅行中に偶然立ち寄ったオランダ人女性2人組に
助けてもらい、フランス語と英語が飛び交う中、畑や破砕機、ステンレス・タンクやオーク樽を見学。
色から受ける印象よりは味も酸味も軽いワインを試飲して、記念の1本を手にワイナリーを後にしました。

 

   


ヴァラントレ橋

サン・テティエンヌ教会
 
台地を下り、フランスで最初に運河化されたというロット川に沿ったカオールの街へ寄りました。
BC50年にローマによって作られた街は、中世にはロット川を利用したワイン交易や造幣などで繁栄したそうですが、
百年戦争後には廃墟となってしまったそうです。現在は人口2万人、旧市街に中世の面影を残す大学街となっています。

ヴァラントレ橋は14世紀に作られたゴシック建築の美しい橋ですが、要塞の役割も備えていたので、
銃眼や石落としのある防御塔が3塔立っています。伝説によると、自分の魂と引き換えに悪魔に橋の工事の手伝いを
頼んだ建築家が、完成が近付くと共に命を惜しみ、悪魔をだましてしまったために悪魔の復讐にあい、
橋がなかなか完成しなくなったため困り果てた揚句、真中の塔に悪魔をとり付けたのだそうです。
2枚の橋の写真の間の小さい画像が屋根の下にへばりついている悪魔です。

サン・テティエンヌ教会もサンチャゴへの巡礼路教会で、12世紀にロマネスク様式で建てられたものですが、
戦火にみまわれることが多かったため、ゴシック、フランボワイヤンといろんな建築様式を重ねた姿を見せています。

これら2つの建造物見学後、2時間弱のフリーのランチタイムがありましたので、
「グルメレストランでコース・メニューの夕食」という旅程表に合わせて軽いピザ・ランチを取った後、
ロット川岸に行ったり、街中を散歩したりしました。
 

   






 

2時に再集合して、カオールから35kmほどロット川を上った美しい村(去年の頁にリンクします。)
サン・シル・ラポピーに寄りました。切り立った崖の上にしがみつくように作られた村ですが、
ロット川を往来する船からの通行料で豊かだったという中世の面影をそのまま留めている愛らしい村でした。
家の間の小さな坂を下りたり、上ったりして散策を楽しみました。村のてっぺんからの眺望も素晴らしいものでした。

このフランスの「最も美しい村」運動にならって、日本でも美瑛、赤井川、白川など7町村が
「日本で最も美しい村」連合を設立したと10月初めの新聞に出ていました。
@人口1万人以下 A1kuあたりの人口密度が50人以下 B景観、環境、文化などの地域資産が
2つ以上あることなどを条件に参加自治体を募っているそうです。成功するといいですね。

再びバスで渓谷沿いの道を北上し、夕刻、ロカマドールのホテルに入りました。
夕食は30分ほどバスに乗って、近郊のラカーブのグルメレストランへ行きましたが、
写真は朝からのワインボケ?で掲載不能状態ですので、
鴨のカルパッチョとロースト・ポーク、デザートがアップル・タルトというメニューだけ報告させていただきます。
渓谷沿いのお店のロケーション、雰囲気、食器はとても良く、こういうレストランで、
自分でメニューを選んで食べてみたいと思ったことでした。
(次回までにメニューが読める程度のフランス語を勉強したら?とは連れ合いの弁です。)

 

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