朝9時にポワティエのホテルを出発して、20km余り東のショーヴィニーへ行き、ゴウゾン城(11世紀建造)や
廃墟となっている司教館の外観を見たり、サン・ピエール教会の中を見学したりしながら、
丘の上の旧市街を散策しました。
サン・ピエール教会のロマネスク柱頭彫刻は、陸海貿易を通して伝えられた北欧、中東、アジア、アフリカの
諸民族、動物などを想像力を加えて怪奇な姿で表現していて、この地方でも特異なものとして知られているそうです。
中世の時代には獅子の身体に鷲の翼を持ったグリフォン、人魚、一角獣、人間の顔をもった怪物など
悪夢のような世界を描くことが、神の支配する世界の不思議を思うことにつながると考えられていたようです。
去年彩色し直されたという内部は信仰の場としては落ち着きが無いのではという印象を受けましたが、
極彩色寺院というのは他宗教でも珍しくないのですから、ロマネスクだけに素朴さというイメージを
押し付けるのは間違っているのかもしれません。
下段の写真は郵便屋さんと小さなオーベルジュです。重厚な石造りの街でちょっとした生活感に出会うと、
ついカメラを向けたくなってしまいます。郵便屋さんは照れくさそうな様子です。
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